冬へ

森は地の熱は少し、少し 冷えてくるのを感じていた。 あの夏はとうに過ぎ秋さえ 冬との再会を待ち侘びている。 今、けものたちは森がモノトーン に包まれぬうちに眠り支度をはじめた。

突然変異

アイデアは日常の記憶の突然変異だ。 僕の頭の中に急に表れ泡の様にすぐに 消えてゆこうとするから僕はそれをかろうじて つまみあげるように紙に記す。 そうやってその突然変異は形へと生命する。

いるのさ

まだ走る? 何のために?どこを目指して? 何のためかも、どこへ行くかも、 いつまで走るのかもわからない。 それが楽しくて走っているのさ!

そんな気配

何かに見られている気がする。 想いわけではない、小さな森の精が いたずらで顔で笑っている様な そんな気配だ。 それは何か守られている様な不思議な 安堵となり心はしだいに森と混ざりあう。

記憶の匂い

記憶はオーバーラップする。 この記憶には出会った匂いが するからだ。 この記憶への感触は 遠い彼方の光のようにうっすらと 僕の中に留まっている。

ある小さな湖

湖面のさざ波は山々を映しながら そのものたちを光と混ぜ合わせて 幻想的な景色をつくりだす。 刻々と変わりゆく光と影に 呼応する水面に いつまでも目をうばわれる。 山闇にひっそりとある 小さな湖面のこと。

Bohemian Rhapsody

新しい発想に心躍らせる時 バイクを走らせながら ボヘミアンラプソディを聴いた。 無限の情熱に満ちたこの曲が 心に響いて未来への力が湧いてくる まだ陽の高い夕暮れに。